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10日(土)
「クレーンゲーム」
30日(火)
「雨の日はショッピングセンター」
てんかんの発作をコントロールしながら、同窓会に向けて過ごしています。この木曜日に通院がありました。今月は、大発作が4日続いたこともありましたが、今のところこの1週間、大発作は起っていません。「いよいよ薬を変えますか?」という主治医の先生の問いには、「もうしばらく、このままでお願いします。」と答えました。大事なお出かけが直前に迫っている時は、先の読めない変更よりも、継続の方を選んでしまいます。
ところが、木曜の夜に大発作がありました。全身がガクガクとなるけいれんが終ってからも眠くはならず、首を右に向けたまま自分の意思とは関係なく足をピンピン突張らせています。まだ脳の興奮が治まらない様子です。この状態が30分くらい続いても治まらなかったので、ダイアップ座薬を使って眠らせました。最近の大発作は、一度起こるとその後連続して続くことがありますが、これですっきりと治まるでしょう。
ともちゃんは、ダイアップ座薬を一度使うと、翌日以降もしばらく眠くなります。同窓会を土曜日に控えているのでこれが心配ですが、金曜日にたっぷり3時間の昼寝をしたので大丈夫でしょう。今日、10月27日は養護学校の同窓会。機嫌よく起きて来て、張切っている感じです。ダイアップが功を奏したのか、あれから大発作も起っていません。同窓会は午後からなので、出かける前に少し昼寝もして、さあ出発。よしよし、順調です。
ところが、車に乗ると眠くなってしまいました。学校に着く頃には、ぐっすり眠っていて、開会時間まで車の中で寝てから、会場へ向かうことにしました。先生に車椅子を押して貰って長い廊下を行くと、それまでぼんやりしていた目がしっかりと開き、キューッと口角が上がってきて、にっこり。ともちゃんは、卒業した養護学校の特徴になっている長い廊下を行くと、毎年必ず笑顔が出ます。「ここを曲がると教室やったねえ。」と先生に声をかけて貰いました。
ともちゃんは、先生に近況を報告するのを楽しみに、写真や園で作ったポスターとエコバッグを用意してきました。それらを見て貰いながら、ミルクの注入の準備をします。お父さんの抱っこで注入を始めると、また眠そうです。それでも頑張って、お父さんと「H園ではポスター係の仕事をしています。」と自己紹介をしました。全員の自己紹介が終ると、斑ごとにホットケーキ作りが始まりましたが、ともちゃんはアレルギーがあるので、お父さんと手遊びで作るまねだけをしました。ふんわりと笑顔が出るのですが、眠さに負けてまたボンヤリです。
養護学校のPTAが主催するこの同窓会は、卒業して5年間お誘いがあります。社会に出てしばらくは慣れないこともあるし、懐かしい学校に来て先生や友達と話してホッとして、また元気にやっていけるようにという趣旨でしょう。ともちゃんも毎年楽しみにしていました。幸い、体調を崩すこともなく5回全てに皆勤できたことを嬉しく思います。5年も経つと、みんなそれぞれに立派な社会人で、お友達の中にはケアホームで暮らし始めた方もおられました。
それぞれに近況を話しながら、ホットケーキは出来上りました。きれいにトッピングされたホットケーキですが、ともちゃんは残念ながら食べられません。写真だけ撮って、両親が美味しく頂きました。ともちゃんも、一足先にミルクを飲んだものね。名残は尽きませんが、体力のないともちゃんには毎年恒例の早退の時間です。ビンゴの景品のタオルを貰って、先生に車まで送っていただきました。
何度もあくびをして目がトロンとなりながらも、頑張って参加していたともちゃんですが、帰りの車に乗るとしっかり覚醒して、「もう帰るの。」と不満そうです。先生には「アーン、アーン」と声を出して、しっかりと自分で近況報告をしていました。先生も「ともちゃんとお話ができて良かったです。」と喜んで下さいました。今年で、この同窓会も卒業です。お陰様で、H園という新たな居場所を見つけて元気で楽しく過ごしています。でも、また機会があれば、養護学校を訪れて先生に楽しい様子をお伝えしたいものです。
毎年、H園のフェスタが開催される11月3日はちょうど季節の変り目で、日差しがポカポカと暖かくて動けば汗ばむくらいのこともあれば、どんよりと暗い曇り空の下、冷たい北風が吹付けることもあります。昨年は前者だったのに、今年は後者です。特に今年は、10月までは猛暑の名残で最高気温が25℃を越える日もあったのに、11月に入った途端に最高気温が一気に10℃も低くなりました。急な寒さがこたえます。
ともちゃんも、朝黄色い痰が出ていたり、痰のためにSpO2が下がり気味になったりと、気をつけなければなりません。フェスタは午後からですが、ずっと屋外で過ごします。ともちゃんは、セーターの上にダウンジャケットを着て、厳重に防寒対策をしました。このダウンジャケットは袖ぐりが思っていたよりも小さくて、身体の不自由なともちゃんにとっては着脱するのにとても時間がかかる代物ですが、今日は帰るまで脱ぐことはないので大丈夫です。さあ、フェスタに出かけましょうか!
ともちゃんのグループは、今年もカフェ「もうちょっとネ」でコーヒーと「まいどレーヌ」(マドレーヌ)を販売します。お店の名前「もうちょっとネ」は、先輩のメンバーさんが名付け親です。今年は、活動としてそれぞれに好きな絵柄のスタンプを押して、お店当番で被るスカーフも準備しました。ともちゃんは動物のスタンプを選んだそうです。お揃いのコーヒー豆模様の黄色いリボンも腕に巻いています。
大きなボタンスイッチでコーヒーミルのスイッチを入れる姿も、すっかり板に付いています。ともちゃんは、張切ってボタンを押していました。寒いので、温かいコーヒーは人気です。去年は、コーヒーとミックスジュースが「もうちょっとネ」のメニューにありました。コーヒーミル同様に、ミックスジュースのミキサーのスイッチも大きなボタンを押して入れていました。今年は、ミックスジュースの販売は隣のグループになったそうですが、今日の天候を思うと申し訳ない気持ちです。
お仕事の後はお買物を楽しみました。手作りの髪かざりゴムと、ビーズのブレスレットを買いました。髪かざりのゴムは小さな花ついたもの。ブレスレットは、赤くて夏に似合いそうなものと、緑のキラキラのものとどちらにしようか悩みましたが、結局どっちも買っちゃいました。お母さんは、ともちゃんが母の日にプレゼントしてくれたエコバッグをともちゃんの車椅子に掛けて、買った「まいどレーヌ」や小物を入れていました。
寒い中、たくさんの方がフェスタに来て下さいました。今年はビッグなお客様も。ここM市激辛商店街のご当地キャラクター「カラッキー」です。カラッキーと言えば、夏にともちゃんのグループで育てていた赤いパプリカの形がカラッキーに似ていると話題になっていて(本物のカラッキーは唐辛子なのですが)、職員さんがパプリカに目鼻を付けて、偽カラッキーを作っておられました。まさか、フェスタで本物のカラッキーに会えるとは! びっくりでした。
フェスタのステージでは、地域の中学校や、色々な団体がフェスタを盛上げて下さっています。その最後を飾るのは、恒例のH園のメンバーさん、職員さん全員によるステージです。今年もゆずのスマイルを歌います。朝から張切っていたともちゃんは、ここに来て疲れて眠くなってきました。ステージに上ったともちゃんの上瞼が、ふわーと塞がりそうです。職員さんに声をかけて貰っているようです。
ステージで眠ってしまっても、それはそれでともちゃんらしくて構わないのですが、お家で何度も聞いていた曲なので、みんなと一緒にステージで歌った(という雰囲気に浸る)方が、後で満足感が残るかなあと思っていました。隣で職員さんがギターを弾いて下さり、みんなの歌声や賑やかさを感じると、ともちゃんはしっかり目を開けてくれました。最後まで目一杯頑張ったし、目一杯楽しんだ一日でした。締めくくりに、グループ全員で集合写真を撮りました。
ともちゃんは、久しぶりでお気に入りのショッピングセンターにやって来ました。これまでにも何度か買物に行こうという話があったのですが、毎回てんかん発作が起って行くことができませんでした。今日の一番の目的は、お父さんの誕生日プレゼントを一緒に選んであげることです。それと、もう一つ、ゲームセンターに行ってみようということになりました。いつもミルクの注入をするフードコートの隣にあって、賑やかな音を立てているところです。
ゲームセンターに行こうと思ったのは、8月にあったH園の夏祭の後、職員さんから「お化け屋敷では、お化けに脅かされても、あまり興味がない感じでしたが、ヨーヨー釣りやくじ引きは大喜びでした。ともちゃんは、自分で何かをやるのが好きみたいですね。」と聞いたからです。自分でキティちゃんを取れたら嬉しいでしょう。ともちゃんに話すと行く気満々だったので、以来ずっとチャンスをうかがっていました。
ともちゃんは行きの車の中でぐっすりと眠ったので、しっかり覚醒していて、活動のタイミングもぴったりです。ミルクの注入を済ませて、気になっていたゲームセンターに向かいました。ずらりと並んだクレーンゲームを見て回り、小型の機械にキティちゃんのぬいぐるみが入っているのを見つけて、ここでプレイすることにしました。ともちゃんは、ずっと楽しみにしていたので、うれしそうです。
お金を入れて、お母さんに手を持って貰ってスティックを動かし、位置調整して降下ボタンを押しました。結果は・・・「うーん、残念。」、ともちゃんは笑っています。「もう一回するで~。」と何度か繰返し、「ほら、掴んだで~。」となりましたが、出口に運ぶ途中に落ちてしまいました。後は何度も転がして出口に運びました。ゲットした瞬間、ともちゃんは自分が取った実感が湧かない様子です。途中から、お母さんが真剣になって無口になったので、状況がよく分からなくなっていました。自分が取ったことを何度も言って貰って、じんわりうれしくなりました。
次はアメをすくって台に乗せる子供用ゲーム機でプレイしました。小さなバニーキティちゃんが入っています。こちらは一回ずつ、落着いておしゃべりしながら、プレイできました。お母さんとたくさんキティちゃんを取ったともちゃん、次はお父さんに手を持って貰ってプレイしました。一回目、「あれれ、何もすくえへんかった。」と困り顔のお父さんに大笑い。次はちゃんとすくえて、お父さんともキティちゃんをゲットできました。
もちろん、第一の目的も忘れていません。お父さんの誕生日プレゼントのセーターも笑顔で選んであげました。サンリオで来年のキティちゃんカレンダーも買って、今日のお買物はおしまいです。ゲームセンターで取ってきたキティちゃん達を車イスにぶら下げて、自慢げなともちゃん。「いっぱい取れて楽しかったなー。」と言うと、ニコニコの笑顔です。お気に入りのショッピングセンターに来る楽しみが、また一つ増えましたね。
11月18日より、抗てんかん剤として新たにイーケプラという薬を飲み始め、ガバペンを減らしています。ガバペンの量を体重当りの最適値まで上げて、しばらくは大発作がぐんと減っていたのですが、その効果が薄れてきて、主治医の先生が「ともちゃんのてんかん発作にはガバペンは合っていない。」と判断されたためです。
イーケプラを始めてから今日まで40日余り、強直間代発作(大発作)が全くありませんでした。それはとても有難いことなのですが、イケープラを始めてガバペンを従来の3分の2にした当座は、それまでガバペンでコントロールされていたともちゃんの脳の神経が混乱していたようです。身体に力が入って反り返ったまま硬直する発作(強直発作)が、5~10分に1回の間隔で2時間くらい続くことがありました。30分に7~8回の強直発作が起った時には、ダイアップ座薬も使いました。
ともちゃんの身体が薬の変更に慣れてくると、強直発作が続くことはなくなりましたが、昼間眠かったり、眠いのにすとんと眠れずに長い間ぼんやりしていて、活動性が低下しているような気がします。この傾向は、ガバペンを増やしてからずっと感じていたことですが、寒くなってきたので、ともちゃんの冬ごもり(冬になると、ともちゃんは活動性が低下してよく眠る)の影響もあるのかもしれません。
てんかん発作にばかり気を取られていたら、ともちゃんが38.6℃の熱を出して、病院に行くことになりました。12月1日のことです。インフルエンザは陰性、のどが赤く、炎症反応が6.9。風邪だろうということで、しばらく抗生剤を飲みました。熱はすんなりと治まりましたが、黄色い痰がたくさん出たり、セキやくしゃみなどの症状はしばらく続きました。お母さんにとっては、改めてともちゃんは感染症にも弱いという注意喚起になりました。ノロウィルスが蔓延し、これからインフルエンザの季節に向かう中、無理と油断は禁物です。
昼間活動性が低下するのなら、イーケプラが良く効いて大発作もないことだしということで、イーケプラを少し減らし、ガバペンを最大使用量の3分の1にしました。この量で、現在まで続けています。眠いのに脳が興奮しているようで、細切れに昼寝しています。夜寝入りばなや、夜中に筋緊張が強くなることも気になっています。先生と相談しながら、もう少し様子を見ていこうと思います。うまく、メリハリのある生活のリズムをつけてあげることが必要なのかもしれません。
こんな様子なのでなかなか通園はできず、職員さんに訪問して頂いています。眠そうにぼんやりしていることも多かったのですが、クリスマスリースを作ったり、園のクリスマス会の出し物に使うベレー帽や衣装を作ったり、交換用のプレゼント(入浴剤)を袋に入れたりと、しっかり活動しました。でも、ノロウィルスの患者さんが出たために、今年は園全体のクリスマス会は中止、グループごとの会になりました。ともちゃんは、残念ながらこちらもお休みしました。
ともちゃんの手作りリースはお家で飾りました。今年はカーテンに緑の布を留めて大きなツリーに見立て、そこに今まで集めてきたオーナメントを飾りました。今年はともちゃんが風邪を引いたり、家族が忙しかったりで準備ができず、家庭でもクリスマスパーティーはしません。年末年始はゆっくりして、ぼちぼちプレゼント交換をしようねということで、新年までツリーもクリスマスの装飾もそのままにしています。
12月27日、昼寝をしていたともちゃんが、おいおい泣いて起きました。涙も流しています。お母さんが抱っこして、よしよしと背中を撫でていると、3分ぐらいで泣き笑いになって、治まりました。どこか痛いのか様子を見たのですが、そんな感じはありませんでした。ともちゃんが昼寝をする前、お母さんと一緒に、録画していた「ロードオブザリング」を見ていたので、何か怖い夢でも見たのでしょうか? それとも、てんかんの薬が変って感情の起伏が大きくなっているのでしょうか? いずれにせよ、ともちゃんがおいおい泣いたのは、小学生の時以来ではないかと思います。
今日は、お姉ちゃんがともちゃんにプレゼントを買ってきてくれます。ともちゃんは楽しみにしていて、朝からご機嫌でした。ともちゃんのミルクの注入が終って、お父さんがその後片付けをしている時、パルスオキシメータが示すともちゃんの心拍数が急に速くなったのを聞いて様子を見ました。2階にいたお母さんは、ともちゃんの悲鳴を聞いて、駆け寄りました。久しぶりの強直間代発作でした。ガクガク自体は1分くらいで、その後3分くらい余韻で強ばっていましたが、眠った後は元気にしています。
2013年、新しい年が明けました。ともちゃんは、今年のお正月も家族一緒に家でゆったりと過しました。大晦日に大発作があったのですが、元旦は少し朝寝坊をして、元気に起きてきました。朝食もしっかりと食べて、にこやかにしていたので、昼からフルーチェを作りました。クリスマスには、ともちゃんは特別なことは何も出来なかったので、お正月にはプレゼントを交換したり、元気にしていたらフルーチェも作ろうねと楽しみにしていたのです。
イチゴのフルーチェに牛乳を入れて、お母さんに手を持って貰ってグルグルかき混ぜると、笑顔が出ます。家族分のお皿に取分けて、その上にホイップした生クリームをニューッと絞り出しました。手触りがおもしろいのでしょうか、ともちゃんはこのしぼり袋を持たせて貰って生クリームを絞るのが大好きです。今回も大喜びでした。今年の新年は、ともちゃんの作ったフルーチェを食べてお祝いしました。
その前日の大晦日、ともちゃんが待っていたおねえちゃんからのプレゼントは手袋でした。ともちゃんが今年のフェスタではめていたピンクのウサギのミトンは小学生の頃に買ったもので、ウサギの目のボタンがとれてしまっていました。新しく貰ったのは、親指とその他の4本指でパペットのように口がぱかぱか開く、愉快な猫のミトンです。何より白い毛糸がフサフサで、温かそうです。ともちゃんも気に入って、これをはめて早くお出かけがしたそうです。
お姉ちゃんからは、シンプルな卓上時計が欲しいと言われていて、ともちゃんはお母さんとネット通販で探しています。お父さんにはもうプレゼントをあげました。ともちゃんが園からお出かけした時のお父さんへのお土産はいつもカレーだったのですが、お正月のプレゼントもカレーです。レトルトのご当地カレーばかりを扱っているネット通販サイトを見つけ、お母さんと相談してお父さん縁の地である愛知、兵庫、京都のカレーを選びました。
お父さんからは新しい掛け布団を貰ったらとお母さんに勧められていますが、ともちゃんはもっといいものがあるかもと考えています。お母さんからは、最近になってハンドミキサーを貰いました。今まで、生クリームは手で泡立てるのが面倒で、時間もかかっていました。簡単に泡立てられるようになれば、ヘルパーさんが来られた時にも気軽にクッキングをして、生クリームが絞れるからです。
今日、ともちゃんはヘルパーさんとフルーチェを作って、ハンドミキサーで泡立てた生クリームを絞りました。泡立ては、お母さんがあっという間に行いましたが、ともちゃんも少しの間一緒に持って、ハンドミキサーの振動と泡立てる手応えを感じました。3つの味の中から、ともちゃんが笑顔で選んだのは今回もイチゴ味。生クリームでさらにまろやかになったお馴染みの味を美味しく頂きました。
一昨年の冬も、夜中の筋緊張に悩まされていたことがありました。特に体幹から足にかけて、側湾の凸側である左側の筋肉を棒のようにカチカチにして、突っ張らせていました。横抱きにして膝を屈曲して筋緊張を軽減しようとするのですが、ともちゃんの突っ張りに抗して、膝を曲げているのはなかなか大変でした。筋緊張で腹圧が上り、逆流も起りやすくなって困っていましたが、ガバペンを飲み初めていつの間にか、この筋緊張は気にならなくなっていました。
最近増えている筋緊張は、一昨年のものとは明らかに形が違います。大きな特徴は、上体に力が入り、首をそらせて顔をしかめて「ンーー」と口を噛みしめ、口元をピクピクさせることです。長く続いている訳ではなく、ビクンビクンとこの筋緊張が入るのです。これは単なる筋緊張なのか、てんかんの発作なのか、いったい何なのだろうかと考えあぐねています。
「口元をピクピクさせる」ということで言えば、最近もう一つ気になることがあります。歯磨きの時です。ともちゃんには、大きな穴が開いた虫歯があって、その中に歯ブラシが触れると、痛くてビクっとなっていました。ところが、最近は口元がピクピクピクとなるのです。口元の筋肉けいれんが起りやすくなっていて、痛みの刺激がきっけとなって、起るのでしょうか。それとも、歯が痛くて、この緊張が入るのでしょうか。
3月4日は夕方のミルクの注入が遅れていて、午後8時前頃、ミルクの注入の終りかけに1分間に5、6回のペースで周期的にこの筋緊張が入りました。少し落着いたので、寝室に行きました。ともちゃんは引きつった顔で泣き声も上げていました。寝かそうとしても、ウトッと寝かけたところでビクビクと筋緊張が入り、寝られません。その時に空気を飲込んで、唾を引っかけてゼロゼロするので、吸引も必要でした。この緊張がてんかん発作なのかどうかは分りませんが、結局9時半にダイアップ座薬を使って、ともちゃんを寝かせました。
また、ミルクの注入中に筋緊張が周期的に起って注入を一時中断したために、注入に2時間かかったりもしています。朝や夜、ともちゃんが眠い時に多いような気がします。今は、歯磨きはより慎重に神経に触れないように、というよりは簡単に終るようになりました。これから、ともちゃんの苦痛がないように、うまく付合っていけたら良いのですが・・・。今後、この筋緊張がともちゃんの快適な生活を阻害する新たな敵にならないことを望みます。
[後日談]
4月になって、この筋緊張の様子を動画に撮って、先生に見ていただきました。見立ては、ガクガクとなる強直間代発作の小さいものだということでした。抗てんかん薬のガバペンとイーケプラの量を増やしてもらい、それ以来ずっと、この発作も治っています。
(7月28日追記)
お花見散歩に出かけることができて、このまま順調にH園通園を果たしたいところでしたが、4月中には通園できないまま大型連休を迎えてしまいました。冬ごもりの季節が終ると、ともちゃんのお出かけシーズンが始るのと同時に、病院への定期的な通院も始ります。お花見散歩の後、今年はたまたま2週連続して通院が続いたので、通院がある週は通園はせずに訪問して頂くことにました。満を持して4月最終週に通園すべく、準備をしながら楽しみにしていました。
しかし、月曜日、ミルク注入前のチューブ位置確認のための吸い上げをすると、チョコレート色のドロドロのもの(血液)が上がりました。この状態が一日中続いたために、火曜日に急遽通院することになってしまいました。火曜日の朝も薄い血の色が上がっていましたが、幸い病院での検査では既に止っていました。出血に伴う貧血が起っていないかという検査でも問題はなく、胃食道逆流現象によって食道がただれ、一時的に出血したのだろうということで薬を処方されました。
食道からの出血は大事に至らなくて良かったのですが、そんな訳でともちゃんは4月中の通園は果たせず、今年のお出かけシーズンは家族での外出で幕開けとなりました。ボーナスも頂いたことだし、まずはともちゃんの好きなショッピングモールへ買物に出かけることにしました。お母さんも楽しみなので、ともちゃんとたくさんお出かけの話をします。最初は単に「連休には買物に行く?」だけだったのですが、計画はどんどん広がっていきます。
「ショッピングモールで何を買う?」、「柄ズボンに合せる白いブラウスを買おうか?」、「あの店とこの店も見てみる?」、「じゃあ、ネットショッピングで下調べをしておく?」。「アハハハハ!」。「ゲームセンターも見てみようか?」、「欲しい景品が入っていたら、やってみる?」。「ホーン!」。「サンリオではキティちゃんのくじも引いてみようか?」。「オーオー!」。楽しいことを目一杯欲張って詰め込んで、気持ちもどんどん盛上ってきました。
ともちゃんに、どこまで日にちの感覚があるのかわかりませんが、昨夜は興奮も最大で、アハハハ、アハハと大笑いして、アアー、アアーと大きな声を出して、11時過ぎまで騒いでいました。困ったものですが、こんな風に期待している気持ちを表せるのも健康ならではのことです。先週は通園を控えて、楽しい気分が膨らんでいきましたが、体調を崩した途端ぐったりとなって、しぼんでしまいました。
おかけで、今日の状態は予想通り。ともちゃんらしいと言えば、ともちゃんらしいのですが、ショッピングモールでは眠そうでぼんやりでした。華やかな雰囲気が気になって頑張って目を見開きますが、お母さんが話しかけても反応はありません。唯一かすかな笑顔が出たのは、お父さんが「くじ引こか?」と訊いた時だけでした。何はともあれ、今年度もともちゃんのお出かけシーズンの開幕です。元気で、楽しいお出かけをたくさんしましょうね。
今日は雨なので、予定していた観光地にはどこへも行けません。濡れずに行けるのは、屋内駐車場のあるショッピングモールぐらいです。3日前にも行ったところですが、前回は眠かったので「今度こそ楽しめたらいいね。」と再度出かけました。ともちゃんは車の中でぐっすり眠り、駐車場に着いても自然に目覚めるまで起こさずにいました。しっかり寝たので、前回とは違ってともちゃんは元気一杯。笑顔も出ています。
お馴染みのフードコートでミルクの注入を済ませて、前回果たせなかったゲームセンターで遊びました。ともちゃんと相談して、まずはやっぱりキティちゃんのマスコットから狙います。今回のキティちゃんは、最近よく見かける「なめこ」のキャラクターとのコラボレーションでした。ゲーム機の前に来ると、ともちゃんはニコニコ。期待が高まります。
欲しいキティちゃんはクレーンが届くところにいなかったので、お店の人に前に出してもらいました。お母さんに手を持ってもらって、さあプレイしましょう。取りやすい位置に出してもらえたので、難なく数手でゲット。また同じようにして、もう1個。普通のなめこキティちゃんとチョンマゲのなめこキティちゃんが取れました。
景品にはご当地キャラも入っています。「熊本のくまもんと、今治のバリィさん、どっちする?」。お父さんのお祖母ちゃんが今治出身ということで、バリィさんに挑戦しました。今度はお父さんに手を持ってもらっています。でも、丸くて大きいバリィさんが重いせいか、アームの力が弱いせいか、バリィさんは全く動かないので諦めました。
小型のクレーンゲーム機では、タグに偶然にもクレーンが引っ掛かって、アルパカのマスコットをゲットしました。お得意のお菓子をすくう機械では、小さなマスコットがたくさんすくえました。ゲームセンターを出た後、サンリオでは恒例のキティちゃんのくじも引きました。当ったのはウエットティッシュだったのですが、景品を貰った途端、ともちゃんは高らかに大笑い。
今日は本当によく遊び、よく笑いました。あれ、笑っていたはずのともちゃんの顔が引きつって泣き顔になっています。ああ、冬籠りで忘れていました。長い間車椅子に乗っていると、特に笑った時に腹筋に力が入って、側湾がひどくなって腰が痛くなるのです。お出かけ中は、これに注意しなければなりせん。早速、抱っこで体を伸ばしてもらい、少し楽になりました。さっさと食品を買って、帰路につきました。
ともちゃんの大型連休の後半は、発熱・嘔吐・下痢に悩まされ、休日診療所を受診しましたが、結局、連休明けには入院することになりました。12日間かけてゆっくりと回復し、今日は元気に退院できました。
最初に症状が出たのは、5月2日の午後です。パルスオキシメータの示す心拍数が毎分130回台と高くなって下がらず、気になって体温を測ったら38.2℃でした。その後、アムアムと苦しそうな顔で生唾を飲込んでいる感じなので抱っこすると、オエッと嘔吐しました。その夜はミルクの注入は止めて、水分補給だけにして寝たのですが、もう一度嘔吐し、体温は39.2℃に上がりました。
5月3日の朝は熱が下がっていましたが、とりあえず地域の休日診療所に行きました。この時点では、高熱が出たのでインフルエンザかもしれないと思い、インフルの検査もしてもらいましたが、結果は陰性でした。嘔吐の仕方も激しくないので、風邪だろうということで抗生剤と整腸剤を貰って帰りました。両親も、このまますんなりと熱も下がって治るだろうと思っていました。
ミルクの量は減らし、経管での水分補給を心がけてゆっくりと過しましたが、回復に向かうことはありませんでした。4日の夜中に再び39.4℃の熱が出て、嘔吐を3回、下痢を3回しました。5日の朝になると熱は下がっていましたが、お世話になっている大学病院の時間外診療を受診しました。実は、ともちゃんは2日からずっとおしっこの出が悪く、1日に1、2回しか出ていないことも心配でした。
大学病院では採血をして、200mlの点滴を1本入れて貰いました。感染性胃腸炎と診断されて、「入院されますか?」と尋ねて頂いたのですが、まだ家で頑張れると思いました。点滴をしたことで、取敢えずはともちゃんの身体も潤いました。今後は経管から、少しずつでも頻繁に水分補給をしていれば、おしっこも順調に出ると思いました。次回は7日に受診することを指示されて、吐き止めの座薬を貰いました。
しかし、おしっこの出は相変らず悪く、注入した水分は吸収されずにずっと胃に留まっている感じがしていました。6日の夜には嘔吐もありました。そんな訳で、7日の受診は入院するつもりで出かけました。入院してからの点滴はありがたかったです。経管から全く水分が入れられなくても、安心して胃腸をゆっくり休められるし、おしっこもちゃんと出るようになりました。便培養もしてもらいましたが、流行っているノロ、ロタ、アデノのウイルスはどれも検出されず、もっとマイナーなウイルスによる胃腸炎だろうという診断でした。
一昨日は、H園の職員さんがみんなのメッセージとみんなでアレンジしてくれたプレザーブドフラワーのアレンジメントを持って、お見舞いに来て下さいました。残念ながら、ともちゃんはこの時とても眠くて、元気になった笑顔をお見せすることはできませんでした。けれども、昼寝した後にお母さんにメッセージを読んでもらっても、夜お父さんが来た時にもう一度メッセージを読んでもらっても、ニコニコ笑顔が出ていました。早くH園に通園したいね。
今年もH園からの半日外出の季節がやってきました。昨年は京都水族館へ行きましたが、今年の行き先はジオラマ京都ジャパン。嵯峨野トロッコ列車の始発駅「トロッコ嵯峨」の敷地内に、ミニチュアの京都の街中を鉄道模型が走るジオラマを展示してある施設です。
前庭にあるSLの前で写真を撮っている時は、ともちゃんの目が糸のように細くなっていましたが、トロッコ嵯峨の駅舎内に入ると目がぱっちり。眩しくない上に、入ってすぐの所にお土産の売店があります。買物大好きなともちゃんは、華やかな店内に目を輝かせていました。下調べをしていたお土産、保津川下りキティちゃんも確認しました。ちょうどトロッコ列車が出発します。トロッコ列車で保津川を眺めながら亀岡まで行き、保津川下りで戻って来るのが定番の観光コースになっています。
ともちゃんは奥に続いているジオラマ館に進むと、ここにもお土産屋さんがあって、その手前にプリキューブ(顔写真入りの立体マスコット)の撮影機がありました。プリキューブは昨年映画村で先輩達が作って、園でブームになっていました。ともちゃんは作り損ねていて、ずっと作りたいと思っていました。早速撮影して、売店で顔写真をはめるマスコット本体を買います。ともちゃんは水色の服を着たキティちゃんを選びました。ほら、ともちゃんキティちゃんの出来上りです。
館内に入ると、八坂の塔のミニチュアがまず目に入りました。ともちゃんが行った御所や金閣寺もあります。そんな京都の名所の外周を電車や新幹線が走っています。真ん中に陸橋が架かっていて全景を見渡せるのですが、残念ながら車椅子では無理なので、ジオラマの周りを回って見学します。途中に鉄道模型の運転台があって、お金を入れたら運転できるようになっています。ともちゃんも緑色の大和路快速を運転してみました。
運転手さんの帽子や保線作業のヘルメットを被ったりもしました。そのうちに館内が暗くなって、星空ショーの時間になりました。ジオラマが夜景になり、ライトアップされた社寺が満点の星空の下に浮び上がるという趣向です。脳性の弱視で、小さい頃に行ったプラネタリウムも苦手だったともちゃんにはどうかなあと少し心配でしたが、ともちゃんはニコニコ笑って星空を見上げています。
横に付いて下さっていた職員さんの話によると、夜空に星座が順番に現れるのですが、ちょうどともちゃんが向いている目線の先に明るく星座が現れたら、笑顔になったそうです。すごいなあ、ともちゃん。全体に薄暗い中でも、星座が出たのを感じたのですね。ちょっとしたともちゃんの成長を見られた気がしました。星空の下を、五山の送り火を見ながら進んで行くと、最後はともちゃんも知っている京都タワーとお馴染みの京都駅でした。