ともちゃん の日常49


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2013年6月以前(ともちゃんの日常48へ)

2013年7月

5日(金)
「ガイヘルでデパート」

24日(水)
「遅れて父の日」

2013年8月

9日(金)
「夏祭2013」

11日(日)
「くずはモール」

14日(水)
「スプリングスひよし」

16日(金)
「桂川つながり」

2013年9月

2日(月)
「広島一泊旅行」

18日(水)
「映画村2013」

2013年10月

8日(火)
「2度目のガイヘル」

2013年11月

9日(土)
「フェスタ2013」

2013年12月以降(ともちゃんの日常50へ)


2013年7月5日(金)

ともちゃんは2年前から、ガイドヘルプサービスを利用したお出かけを年に1度楽しんできました。平日の昼間に、公共交通機関を利用して繁華街に行って買物をします。賑やかな場所も、買物も大好きなともちゃんにとって、毎年の楽しみの一つになっています。かなり前から、行き先をあれこれ検討するのも嬉しい作業で、今回の行き先は四条烏丸にあるデパートに決めました。

 朝10時、ヘルパーさんが2人体制で来て下さいました。その15分後、介護タクシーに乗って最寄りの私鉄の駅に向います。この電車に乗るのは、昨年に続いて2度目です。平日の昼間なので車内は空いていて、抱っこしてもらって座りました。電車が地下に潜って烏丸駅に近付くと、車椅子に乗って降りる準備をします。ホームに出ると祇園祭のお囃子が流れていて、嬉しくなりました。

 このデパートは、地下の改札口から通路で地下2階のフロアに繋がっていて、そのままエレベータで上の階まで上がれるので便利です。7階に直行して、混雑する前にファミリー食堂でミルクの注入をします。電話で事情を伝えたら、壁際の長椅子の奥まった一角、車椅子を置いても邪魔にならない落着ける場所を用意して下さっていました。注入をしながら貰ってきた各階のフロアマップを見て、どこをどう回るか相談をしました。

 まずは2階の若者向けのコーナーに向いました。お目当てはヘアアクセサリーなどの雑貨のお店です。シュシュを選んでいると、ともちゃんの目が輝きだして、嬉しくてたまらない様子です。夏らしい色合いのイチゴ柄のシュシュを選び、車椅子の枕に付けるとちょうどいい保冷剤も猫の柄を選んで買いました。ちょうど夏のバーゲンをやっていて、売場は華やかな上に活気があります。ともちゃんは洋服や洋品のディスプレイの間を行く時も笑いが止りませんでした。

 次はキティちゃんのくじを引きに6階へ。その前に、ともちゃんは笑いすぎてお腹に力が入りすぎたので、ベンチに横になって身体を伸しました。デパートは所々に休憩用のベンチが置かれているのがありがたいです。さて、くじでは「キティちゃんの扇風機を当てるぞ!」と挑んだのですが、結果はスポンジセット。がっかりしていたともちゃんに「もう一度くじ引く?」と聞いたのですが、シールを買うのがいいらしくて、ヘルパーさんに探して貰いました。

 デパートでは見る物がみんな珍しく、ともちゃんの好奇心は全開でテンションは上りっぱなしです。1階に降りて、正面玄関で記念撮影もしました。四条通には祇園祭の提灯が出ていて、京都の夏の情緒満点でした。そろそろ帰宅時間が近付いています。お姉ちゃんへのお土産は、ともちゃんと色違いのシュシュを買ってあげました。お父さんには、地下2階の催事場でやっている北海道物産展で、北海道のお菓子、ビールのおつまみになるものを買ってあげましょう。

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2013年7月24日(水)

 ともちゃんは1ヶ月遅れで、H園で作っていた父の日のプレゼントをお父さんにあげました。週に一度の通園で、お休みする日やお出かけ、イベントもあって、遅くなっていました。マイペースなともちゃんには、日常的によくあることです。それにちなんで、6月にあったお父さんの話題を2つ。

 ともちゃんは、誕生日に家族めいめいからプレゼントを貰います。でも、お父さんからのプレゼントは、毎年、誕生日当日には貰いません。何でも欲しい物があった時に自由に買ってもらえる権利(お父さんは、それを某クレジットカードのポイントのまねをして「永久不滅ポイント」と呼んでいます)を貰って、気に入った物が見つかった時に買ってもらいます。去年分の誕生日プレゼントとして、ともちゃんは6月にキティちゃんのキャリーバッグを買いました。

 ともちゃんの日常の物品を入れて、旅行に行くのにぴったりのものです。いつも行くショッピングセンターでお母さんが見つけたものは、黒色でした。ピンクのものが欲しかったので、お店の人に調べてもらいました。でも、倉庫に在庫はなく、各店舗に残っている限りだということでした。他店の在庫はその店では分からないとのことなので、お母さんが近くの店から順番に電話で問合せて、5件目のお店にあることが分かりました。この兵庫県三田市にあるお店まで、お父さんは車でキャリーバッグを買いに行ってくれました。

 その2週間後、会社帰りのお父さんから「のどが痛くて熱が出たみたいやから、医院に寄って帰る。」と電話がありました。ともちゃんがうつされては大変です。お父さんには、マスクを付けて2階に直行してもらい、完治するまでともちゃんとは離れて生活しました。溶連菌感染症の疑いで抗生剤を貰いましたが、なかなか熱が下がらなかったのでヘルパンギーナだったのかも知れません。解熱剤で熱が下がると、お父さんは家事をする時だけ1階に下りて来ましたが、ともちゃんは嬉しそうに笑いかけていました。ともちゃんが、お父さんに抱っこしてもらえたのは、解熱剤なしで熱が下がってから、3日後でした。

 ともちゃんがお父さんにプレゼントしたのは、お馴染みのデカボタンを押して豆を挽いたコーヒーとマーブリングで作ったコースターです。それにマーブリングで作ったカードを添えました。カードには、ともちゃんの希望でシールも貼りました。作っている時、連絡帳に「マーブリングのコースター、意外な色を選びました。」とあったので、どんな色か楽しみにしていました。黄色の地色に、少しの赤とグレーの濃淡が素敵なものでした。グレーの濃淡ということは、意外な色とは黒のことだったのですね。

 ともちゃんのプレゼントをお父さんは喜んでくれました。ともちゃんは「お父さん、いつもありがとう。これからも元気にして私と遊んでや。それから、明日は私の誕生日やから、今年もまた欲しい物あったら買ってな。」と思っていたことでしょう。お母さんが、ともちゃんに「黒を選んだのは、渋くて格好いい感じのコースターにしたかったからか?」と聞くと、ともちゃんは口角をきゅっと上げて、にやりと笑っていました。

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2013年8月9日(金)

先週の通園で夏祭のポスターを作り、ミルクの注入中は夏祭のお店の話を聞いて、ともちゃんの頭の中は「次の楽しいことは夏祭だ!!」という思いで一杯になっているようでした。「夏祭、楽しみやねえ。」と言うと目を輝かせて、「エヘヘヘヘ」とニコニコしています。「明日と違うよ。来週やで。」と言いながら1週間。びっくりするほど昼寝をする日があったり、セキや痰が多い日もありましたが、元気に夏祭の日を迎えました。

 朝からご機嫌でご飯も早く食べて、お迎えまで30分、昼寝もしました。行きの車の中から、すでに声を出して張切っています。園についてからも、会場に行く前から待ちきれずにニコニコしていたそうです。ともちゃんのグループは、もうすっかりお馴染みになったカフェ「もうちょっとね」のお店を出しました。大きなボタンを押してコーヒー豆を引いたり、ミックスジュースのミキサーを回します。

 ともちゃんは、まずはお店番から。職員さんに手を持って貰って、何度も大きなボタンを押していました。お母さんが買いに行くと、ボタンを押した後で笑顔を見せてくれました。お仕事を終えて、お店回りにワクワクしています。「ゆらゆら」のお店に並んで順番を待つ間も、他の人の様子を見て笑顔が溢れていました。「ゆらゆら」は、水槽のコップの中にアクリル性の石を落して、入ったコップの大きさや数によって商品が貰えるというもの。水槽の上に身を乗出せない車椅子の人のために、樋も用意してあります。

 ともちゃんも、職員さんと樋に石を乗せて、狙いを定めて石を滑らせました。5個のうち2個が大きなコップに入り、大当りかと思いきや、真ん中の賞でした。この賞の箱の中から紐を引いて、当ったのはイガイガのボール。握ると手のひらのつぼを刺激してくれそうです。次は「紙飛行機飛ばし」。紙飛行機を飛ばして箱の穴に入れば当り。ともちゃんが職員さんと一緒にポイと飛ばした(落とした)のを、別の職員さんが箱で受止めて下さいました。賞品はたこせんでしたが、食べられないともちゃんは、紙飛行機を貰ってきました。

 1時間のミニ夏祭なので会場では盆踊りが始りましたが、盆踊りの音楽を聴きながら、ともちゃんはまだまだゲームを楽しみます。お馴染みのヨーヨー釣りです。長い釣り竿を用意して貰って、ピンクのヨーヨーを釣り上げました。お母さんもチケットを頂いたので「ゆらゆら」に挑戦。ちょっとコツを教えて貰って、一発で小さいコップに入りました。1等賞、キラキラの賞品箱です。1等賞は個人賞という名前で、このグループのメンバーさんが各自賞品を選んでセットにしたものです。

 ともちゃんがキラキラの賞品箱から引当てたのはNさん賞。開けてびっくり、ピンク色にハワイアン柄のタオル、ミッキーマウスのコップ、黄色い腕時計(100円ショップのものですが本物)と豪華なものでした。Nさん賞は色合いも可愛くて、ともちゃんには嬉しい賞でした。ゲームをする時は真剣な顔をしているけれど、たくさんの賞品を車椅子に積んで移動していると、思わず笑みが浮んでいます。楽しみにしていた分、目一杯楽しめてよかったね。最後はカフェの前でグループの集合写真を撮りました。

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2013年8月11日(日)

一昨日の夏祭りから、ともちゃんはすっかり夏モード全開です。ちょうど、お父さんのお盆休みも始まり、次のお出かけにワクワクしています。ともちゃんの次の「楽しいキーワード」は「くずは」。猛暑の夏、暑さを避けての行き先として、買物好きのともちゃんにはショッピングモールは外せません。今日は京阪電車の樟葉駅前にあるショッピングモールに家族で出かけました。初めて行くショッピングモールです。

 桂川、宇治川、木津川と渡って、3つの川が合流した後の淀川の堤防を少し走ると、くずはモールが見えてきました。堤防を降りてすぐのところにある本館の駐車場に入りたいのですが、右折での進入禁止。道なりに駅前のロータリーまで行き、ぐるりと回って入庫することができました。駐車場に入っても、車椅子用の駐車スペースがどこなのか、どこに止めると便利なのか、よく分りません。後続車もいるので、取りあえず空いているスペースに駐車して、お父さんが偵察に行きました。近くにエレベータがあり、初めてのところであわてましたが、ラッキーでした。

 フードコートに陣取り、ミルクの注入を始めました。ともちゃんは最初はキョロキョロと様子を探っていて、自分の中でその場の状況に納得するとニコニコ笑顔を見せていました。注入している間、家族はモールのパンフレットを見て、どのお店に行くかを検討していました。このモールには、2つのスーパーと1つの百貨店が入っていることや、専門店街に雑貨屋さんが4店舗も入っていることが大きな特徴でした。ともちゃんは、気に入った洋服があればお姉ちゃんに誕生日プレゼントで買ってもらいます。それで、まずは洋服屋さんに行きました。

 何軒も見て回って、色々と手にとって体に当ててみて、洋服選びを楽しみました。半袖のブラウスを中心に探したのですが、その中でお姉ちゃんお薦めのドットのブラウスと、お父さんお薦めのデニムのワンピースがともちゃんも気に入って、ニコニコ顔で購入決定。お姉ちゃんに買ってもらいました。この頃、ともちゃんはお母さんからのプレゼントも含めて、ネットショッピングで洋服を買うことが多かったのですが、実際にお店で見ると一段と楽しいものです。ともちゃんもご機嫌でした。

 お姉ちゃんが買物をした本屋さんで少し立読みをして、雑貨屋さんでもお母さんが色々と物色していると、「アハハ、アハハ」とよく笑っていたともちゃんは側湾の腰が痛くなってきました。ショッピングモールを見て回っていると時間を忘れますが、そろそろ潮時です。腰を伸ばしてもらって、駐車場に急ぎました。まだまだ楽しいお店がたくさんありそうですが、回りきれません。思っていたよりも近いところなので、また来ましょうね。今度は4つある雑貨屋さんを全部見て回るのも楽しそうです。

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2013年8月14日(水)

今日は久しぶりにドライブです。今年4月に開通した「にそと」のインターチェンジから、今回は北方向を目指します。「にそと」は京都縦貫自動車道と名神高速、京滋バイパスをつなぐ延伸部分の愛称です。京都縦貫の園部インターで降り、日吉ダムのダム湖の畔にある道の駅「スプリングスひよし」まで行きました。手軽に行くことができるのに、山深いところです。夏空の下の濃い緑とダムを眺めながら、涼しい室内で食事ができるとても良いところでした。

 今まで、京都縦貫に乗るためには、竹林を抜ける1.5車線の狭い地道を通って行かなくてはならなかったのですが、「にそと」のおかげで竹林の山肌を眺めながらトンネルを抜けると、あっという間に沓掛インター(以前の京都縦貫の入口)です。ともちゃんは朝から張切っていて、頑張って朝食も食べたので、出発するとすぐに心地よい車の揺れで眠ってしまいました。お父さんが「ここが新しくできた道やで。」と声をかけると細く目を開けましたが、またすぐに寝てしまいました。

 お盆の渋滞予測によると、今日の京都縦貫は八木中インターから丹波インターまで下り車線が10キロの渋滞となっています。お盆の渋滞では、過去に何度かひどい目に合っているので、今回は沿線に行先候補を3つ用意していました。一つ目の道の駅「ガレリア亀岡」はすんなりクリア。八木中インターも無事に通り過ぎましたが、丹波から8キロの渋滞と表示が出ています。渋滞にかからずに園部まで行けるかと思っていたら、あと1キロというところでノロノロ運転になってしまいました。

 園部インターを降りてすぐ傍に、二つ目の候補、道の駅「新光悦村」がありましたが、日吉ダムを目指します。ちょうど、ともちゃんはにこやかに目覚めました。田園風景の中、北山杉の製材所を通り過ぎて、正面の山に向って走ります。山にぶつかると、山道です。ともちゃんもお母さんも、くねくねする山道は苦手なのですが、「スプリングスひよしまで〇〇キロ」と案内板が何度も出ていたので、気が楽でした。

 車椅子駐車スペースに車を止めて、道の駅の中の「レストラン桂川」に入ってミルクの注入をします。レストランの名前が「桂川」ということは、この下を流れる(日吉ダムで堰き止められている)川は11日に渡った桂川の上流なのですね。レストランはこの時期限定でバイキングのみでしたが、料理の種類がとにかく豊富。洋食、中華から、野菜のおひたしや煮物のおばんざいまで、どれも少しづつおいしく頂きました・・・が、新しい料理が次々に出てきて、また手が出てしまいます。とても全種類は食べられません。

 お父さんはシカ肉を使った名物のダムカレーにも挑戦。「シカ肉は少し癖があるかな。」と言いながらも全部平らげていました。お母さんは、満願寺トウガラシをそのまま焼いたり、天ぷらにしたりというのが気に入りました。美山牛乳ソフトクリームもおいしかったです。ともちゃんの家族は開店直後に入ったのですぐに座れましたが、このバイキングを目当てに一族三世代で来ているお客さんが多く、帰る頃には座席が空くのを待つ行列ができていました。ともちゃんはいつものミルクでしたが、ガラス張りのレストランから見える景色がごちそうでした。

 食事の後は、少しだけ炎天下に出て、ダムをバックに記念撮影。河原に降りて水遊びやバーベキューをしている人達もいました。冷房の効いた建物の中に戻ると、ホッとします。ともちゃんも表情が緩みます。さてお土産ですが、残念ながらここにはご当地キティちゃんはいませんでした。でも、このスプリングスひよしにはご当地キャラクターの「ゆっぴー」がいて、キャラクター商品に力を入れているようです。「それじゃ」ということで、ゆっぴーの2種類のストラップの中から、ともちゃんが笑顔で選んだビーズがキラキラしている方をお土産にしました。

 ちなみに、スプリングスひよしには温泉や温水プールもあって、ゆっぴーは温泉につかりすぎて、ふやけて桶から出られなくなったヒヨコだということです。帰りは渋滞もなく、とてもすんなりと家に着きました。今度は、ともちゃんはしっかりと起きていて、新しい道もインターチェンジも見ていました。大阪に住んでいた頃、ともちゃんのお出かけの中に「近くの田舎シリーズ」というのがあり、近くなのに緑豊かな中でリフレッシュできるところをセレクトしていました。日吉ダムは、まさにその「近くの田舎」です。季節を変えて、また何度も訪れたいものです。

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2013年8月16日(金)

今日は、ともちゃんが大阪に住んでいた頃からずっとお世話になっている大学病院のリハビリに通院です。引越しして家から遠くなったので、以前のように毎月通うことはできませんが、お父さんの都合の良い日を選んで、年に数回通っています。

 ワクワクしながら次のお出かけを待っていたともちゃんは、車に乗るだけで「アハハ、アハハ」と笑い声が出ます。今日も朝から張切っていたので、車の中で少し眠ったらと思うのですが、ウトっとしても「寝ている場合ではない。」とばかりに起きてきます。機嫌良くリハビリを終えて、いつも通り病院のレストランでミルクの注入を済ませました。

 これだけでも、ちょっとしたお出かけ気分なのですが、ともちゃんも両親も楽しみにしていたお盆休みも大詰め、これだけではもったいない。今日はちょっと遠回りして、ドライブを楽しんで帰りしょう。とはいえ、お盆最終日ですから高速道路の渋滞情報を熟考して、お父さんが立てた計画はこれ。高速道路を京都市内で乗継いで、京都南インターから「下り」の名神高速に入り、桂川パーキングエリアに寄り道して帰ろうというものです。一昨日のレストラン桂川から桂川パーキングエリアへと、「桂川つながり」です。

 車の中のともちゃんは、相変らずウトっとしても、すぐに起きてきて楽しげにしています。思惑通り、名神高速は上り車線は渋滞していましたが、下りは大丈夫でした。名神で桂川を渡ると、すぐにパーキングエリアに到着。車椅子駐車スペースに車を停めて、お土産屋さんを覗いてみようかと車を降りると、暑~い。日差しとコンクリートの照返しに夾まれて、灼けるような暑さです。急いで建物の中に入りましたが、とても混雑していて、人いきれと人の出入りで涼しいと言うほどではありませんでした。

 今日の寄り道のお土産に京都キティちゃんを選びます。さすが名神、名古屋キティちゃんから神戸キティちゃんまで揃っていました。でも、京都キティちゃんの種類はそれほど多くはなく、既に持っている物もありました。ともちゃんは、暑さと人の多さに圧倒されて、ぼんやり。キティちゃんの前で長く陣取ることもできないので、お父さんのお薦めで京都おみくじキティちゃんを買いました。ゆっくりとお土産を選べなかったのは残念だけど、パーキングエリアなのでお店も狭く、仕方なかったです。

 車に戻って、涼しい車内で経管で水分補給をしていると、ともちゃんの表情が活き活きとして、笑顔がたくさん出ていました。ここが、京都市内唯一のパーキングエリアにして、家から一番近いパーキングエリアです。ともちゃんも、この寄り道を楽しんでいました。名神高速と京都縦貫を通って、大回りで帰宅しました。

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2013年9月2日(月)

ともちゃんは、この土日に家族で広島一泊旅行に行ってきました。観光は全くせず、ホテルに一泊して駅周辺でお土産を買うことが目的の旅行です。一泊旅行はともちゃんの人生で二度目。最初は経管栄養や在宅酸素になる以前でしたから、現在の状態になってからは初めての挑戦です。

 準備は周到に行ってきました。ともちゃんにとって馴染み深い山陽新幹線の沿線で、駅直結のホテルがあるので、行き先は広島に決めました。在宅酸素の業者さんに、夜間用の酸素医濃縮機と携帯用酸素ボンベの交換分をホテルに届けてもらえるように手配しました。ともちゃんは朝のお粥までしっかり食べてから出発します。新幹線の中で昼のミルクの注入をし、ホテルに入ってからは午後のソリタの水分補給と夕方のミルク注入をします。翌朝はミルクの注入をして帰路に着き、新幹線の中で午前中のソリタの水分補給をして、お昼過ぎに家に帰る予定です。

 旅行中は食物アレルギーが心配なのと時間的なゆとりがないので、口から食べるお粥は止めておきます。何度もシミュレーションをして、効率よく清潔に注入用物品を使う方法を検討した上で、必要な物を揃えていきました。初めて使いましたが、ペットボトルに入ったミルク調乳水は便利でした。旅行中に必要な物品は、お父さんに買って貰ったキティちゃんのキャリーケースに詰めていきます。ハンドソープやヘアブラシ、家族用の歯ブラシも持参しましたが、これらはホテルのアメニティにありました。入院生活が多いゆえの失敗でした。(笑)

 抗てんかん薬で発作のコントロールがうまくいっていて、てんかんの大発作を気にしなくて良くなったのは本当に有りがたいことです。今回、当日キャンセルの心配なく旅行を計画できたのも、大発作がなくなったおかげです。それは良いのですが、夏休み中に遊びすぎたのか、暑さが堪えたのか、夏休み明けの通園から帰ったともちゃんは、疲れて夜まで眠り込んでしまいます。それで、旅行までの10日間は通園、訪問の予定を全てキャンセルして、家でゆっくりと寝たいだけ寝かせて、体調を整えることにしました。

 そうして迎えた出発日、心配していた台風15号の雨も上がりました。京都駅までは福祉タクシーに送ってもらいます。ゆっくりするつもりで1時間前に京都駅に到着しましたが、ちょっと新幹線乗り場のお土産屋さんも覗いてみました。いました新幹線キティちゃんグッズ。まだ旅行前ですが、ともちゃんはこれから乗るN700系キティちゃんの巾着を買いました。新幹線の車椅子席にお父さんの抱っこで収まって、ミルクの注入を始めたともちゃん。しばらくはキョロキョロしていましたが、だんだん眠くなってきました。

 いいよ、ともちゃん。広島はまだだし、今日はお泊まりもあるから、今のうちにゆっくりと寝ておけばいいよ。岡山の少し手前で注入が終りました。と同時に岡山到着のアナウンスがありました。ウトウトしていたともちゃんは、それを聞いて目をパッチリと開け、急にそわそわし始めました。「違う、違う、ここはまだ岡山やで。あと30分くらいあるわ。」。ともちゃんは活動モードのまま、ワクワク感を30分間持続し、広島駅に降り立つや好奇心全開の表情で辺りを見回しています。ホテルに着くまでの道すがら、声を出して笑って、はしゃいでいました。

 ホテルの部屋で水分補給をしている間も楽しくて仕方のない様子でしたが、少し休憩してから、近くに買物に出かけました。先に駅正面の駅ビルで家族の夕食のお好み焼きを買うのに付き合ってあげて、その後は新幹線名店街で、色々商品を手にとって、大笑いもしながら自分のお土産を選びました。ともちゃんはもみじ饅頭キティちゃんが一番のお気に入りでした。夕方、買物に出るということも、ともちゃんにとっては初めてです。買物の後、ホテルの玄関に戻ると、ともちゃんはそれに気づいて嬉しそうにしていました。そう、今日はお泊りです。

 ホテルの部屋は、ツインルームに補助ベッドを入れてもらっていて、間に車椅子を入れると隙間無く一杯でした。ともちゃんはお母さんに添い寝して貰うので、その方がむしろベッドから落ちる心配がなくて安心です。夜ともちゃんは、お母さんの抱っこで眠くなってきても、何度もハッと目を開け嬉しそうな笑顔を見せていました。もったいなくて、寝るものかと思っているみたいでしたが、そのうち力尽きて眠ってしまいました。翌朝は早くにホテルを出て、また少しお土産を見て、見たら買って、沢山のもみじ饅頭キティちゃんにお好み焼きキティちゃんも加わりました。

 早くから、あんなに周到に用意して楽しみにしていた旅行ですが、楽しい時間はすぐに過ぎて新幹線で帰路に着きます。昨日はしゃいでいたので、ウトウトしながら帰ります。ともちゃんが、旅行に来てお泊りをしていることをしっかりと分って、とても楽しんでいたことが家族みんな嬉しくて、一緒に楽しみました。ともちゃんにも、家族にも大きな経験になりました。新大阪駅で遭遇した落雷とどしゃぶりの雨も、京都駅に着く頃には上がっていました。

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2013年9月18日(水)

ともちゃんの生活に楽しいイベントが次々やって来て、お仕事を忘れそうです。今度はH園からの一日外出で4回目となる映画村に行きました。今年の一日外出はH園のデイセンターと、ともちゃんの所属する第2H園の合同で、4つの外出先から各自行きたいところを選びました。選択肢は映画村、京都水族館、電車に乗って京都タワー、電車に乗って大阪梅田グランフロントです。説明会の日、ともちゃんは映画村の話を聞いたとたんにニコニコ笑い、映画村に決定です。

 今朝は早起きしましたが、お迎えの車が来るまでぐっすり寝たので、車の中では笑顔で声を出して、嬉しさと期待をアピールしていました。途中、嵐山の少し南で桂川を渡ったのですが、流れは濁流で川幅は広くなり、中州の木々がなぎ倒され、水の引いた河川敷の畑の作物は泥だらけです。大雨特別警報が出て、何度もニュース映像で流れた一昨日の氾濫の傷跡が痛々しかったです。映画村の駐車場で、園からの車と合流。今回は車椅子はともちゃんだけです。他のメンバーさんとは噴水の前で集合写真を撮って別れました。

 ともちゃんは、まずはパディオスの中にあるレストランでミルクの注入をします。でも、その前にここでもプリキューブ(ともちゃんの顔写真をプリントした立体マスコット)を作ります。プリクラの様に写真を撮りましたが、目を細くした眠そうな表情、でも確かにともちゃんの顔です。売店で身体になるキャラクターを選ぶ時には笑顔も出ていました。ともちゃんは、新撰組よりも、忍者よりも、キティちゃん、それも黒い服のキティちゃんを選びました。

 ミルクの注入の間は、職員さんに抱っこされてぐっすりと寝っていたともちゃんですが、注入が終ると目がしっかりと開いて、笑顔を浮かべて「さあ行こう!」とばかりに起きてきました。うまい具合に体力をコントロールしています。今年の注目はトリックアート迷宮館。毎年少しずつ変っている映画村、テレビの時代劇が無くなって撮影は少なくなったけれど、新しいアトラクションが増えてきました。車椅子でも参加できるアトラクションがこれです。

 弱視のともちゃんにとって、だまし絵がどのように見えたのかは不明ですが、照明された大きな絵の前まで行き、回りの人達の反応で雰囲気も感じて、笑顔がたくさん出て楽しんでいました。だまし絵に入り込んだ愉快な写真が一杯撮れました。もちろん、お土産も忘れません。自分にも家族にもたくさん買いました。恒例のプリクラも撮りました。撮影時は必ず横を向いていたのに、撮影が終って印刷に入ると、正面を向いてケラケラ笑っていたともちゃんです。折角なので、江戸の町並みを駆け足で通って帰ります。運良く町娘さんとお侍さんに出会って、一緒に写真を撮りました。盛りだくさんな一日でした。

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2013年10月8日(火)

7月に続いて、今年2度目となる外出支援(ガイドヘルプ)制度を利用してのお出かけに行ってきました。最初にガイヘルを依頼した時は、事業所の支援が一杯で年1度だけならと受けて頂いたのですが、3年目の今年「できれば秋も。」とお願いしてみると、引受けて頂けました。行先は、お買物大好きなともちゃんなので京都のデパートを行き尽くそうと、今度は四条河原町にあるデパートです。

 阪急電車の河原町駅は地下にあります。デパートの地下に直接通じている地下1階の中央改札口へ地下2階のホームから上がるのにエレベータはなく、階段の手すりに取付けられた車椅子用リフトにチャレンジしました。ともちゃんが乗った車椅子だけがリフトのカゴ内に入り、リフトのリモコンを持つ駅員さんがリフトの横について、歩く速度で動かしながら上ります。ヘルパーさんもお母さんも、ともちゃんの様子を見守っていましたが、ともちゃんは落着いて乗っていて、悠然とした表情で上がって来ました。

 混雑する前に7階のレストラン街にあるファミリーレストランでミルクの注入をします。ここは去年も注入をしたレストランです。事前に電話をして、去年と同じ隅の長椅子の席を確保していただきました。ヘルパーさんに抱っこして貰って注入している間、ともちゃんはウトウト眠って体力を蓄えていました。さて買物は、広いデパートの中でも一番華やかな1階に下りて、洋品雑貨売場を覗いてみましょうか。

 まずは、タオルハンカチをじっくりと選びました。たくさんある種類の中から、ともちゃんが特に気に入ったのは、肌触りもふわふわのパンダの付いたピンクのタオルと、銀糸を使ったキラキラのタオルでした。そして、もう一つ見つけたのは百貨店限定キティちゃんストラップです。東日本大震災チャリティとして、ちょうどタイミングよく売られていました。これは買わないわけにはいきません。

 百貨店限定キティちゃんには、案内係と物産展とウエイトレスの3種類のキティちゃんがありました。ともちゃんはどれにするか迷っています。「チャリティやし、全部買っちゃう?」と聞くと、「ワハハハハ」と満面の笑顔で即答。太っ腹なともちゃんです。タオルハンカチ2枚とキティちゃんストラップ3本、たくさんの買物をしっかりと胸に抱いて意気揚々とレジまで来ると、カウンターの上にはストラップと同じ形の大きな受付係のキティちゃんがいました。

 ともちゃんの買物の勢いは止まりません。デパ地下でハロウィン限定お菓子をお土産に買って、デパートを後にします。四条河原町の交差点を北に渡ってファッションビルでシュシュを購入。今度は東に渡ってキティちゃん屋さんに行って、京都八つ橋キティちゃん根付けを買いました。今回の外出で、デパートの後時間があればと候補に上げていたところは、急いですべて回りました。今シーズン最後の外出になりそうなので、思い切って、たくさんの買物を楽しんだともちゃんでした。来年のシーズンも2回になったガイヘルでの外出が待遠しいです。

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2013年11月9日(土)

10月の通園でH園フェスタのポスターを作って以来、ともちゃんの次の楽しみはフェスタになりました。お母さんがハロウィンの話をしても、「去年のようにカボチャのシュシュを着けて行く?」と聞いても、全く興味がありません。フェスタの話をするとニコニコして話に乗ってきます。今年のフェスタでは「世界に一つだけの花」をみんなで歌うことになっているので、家で何度も聞いて一緒に歌って過しました。

 ともちゃんは、出来上ったフェスタのポスターを他のメンバーさんと一緒に近くの老人ホームに持って行きました。一緒に付添って下さった職員さんや看護師さんの話によると、ホームの方に渡す時はとても緊張していたのに、渡し終えるとパッと嬉しそうな笑顔になって、「彼女がこのマーブリングのところを作ったんです。」と言葉を添えて貰うと、ニコニコしていたそうです。回りの状況をよく分っているともちゃん、自分の仕事に誇りを持っているともちゃんの嬉しいエピソードでした。

 さて、フェスタは午後からなので、午前中は寝たいだけ寝かせることにしました。最近は昼間も眠いので、今日は食事に時間をかけることよりも眠ることを優先したのですが、ともちゃんは少し眠って起きてからは、気もそぞろです。予定より少し早めに登園した園の玄関で、「むつみん」に遭遇。M市社会福祉協議会のキャラクターだそうです。いきなり出会ったともちゃんは、不審に思ったのかチラっと見ても、目を合せようとはしません。アレ、なんだか声が、去年来てくれたゆるキャラ「カラッキー」とよく似ているような・・・

 お店番を始めると嬉しくてたまらない様子で、自然に笑顔が溢れていました。お店はすっかりお馴染みのカフェ「もうちょっとね」。今回はまいどレーヌを売る担当だったのですが、ともちゃんの担当時間にめでたく完売でした。今年はスタンプラリーがあります。各店を訪ねて全てのスタンプを押すとバルーンアートが貰えます。フェスタに来てくれた子供達に大人気ですが、ともちゃんもスタンプ台紙を持ってお店を回りました。

 順番にスタンプを押すことに夢中になりそうですが、お買物もしっかり楽しみます。かわいい「さをり織り」のポーチを買う時は、自分でお金を握ってお店番のメンバーさんに受取って貰いました。今年は判子屋さんのお店もあって、スタンプを物色しました。複雑な絵柄から、シンプルだけど可愛い絵柄まで、色々あって迷っていると、職員さんがコーヒーカップに顔が描かれたスタンプを手に取り「これ、うちの店(もうちょっとね)のラリーのスタンプやわ。」。すると、今まで迷っていたともちゃんが笑顔で決定しました。自分達のお店のスタンプですものね。

 今年のステージはプロのギタリストさんの演奏もあって、みんなで鑑賞しました。職員さんの抱っこで聞いていたともちゃんは、優しいギターの音色と抱っこの心地よさにぐっすりと眠っていました。そう言えば、今日は午前中に寝かそうとしたのに、フェスタが気になってすぐに起きてきたのでしたね。でも、ここでぐっすりと眠ったお陰で、自分たちのステージ「世界に一つだけの花」ではしっかりと目を開けて笑顔も出ていました。恒例となった、最後に撮るグループの集合写真も、今年は笑顔で写っています。

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