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11日(月)
「道の駅母の郷」
15日(金)
「買物も観光も」
18日(木)
「ホワイトクリスマス会」
22日(月)
「20cmのお洒落大人靴」
26日(木)
「春の訪れプチ外出」
朝の支度が済んで、お迎えの車が来るまで朝寝をしようとしていたともちゃん。眠ったところを数分で起こされてしまいました。お迎えの車が来たのです。ともちゃんは眠いはずなのに、それ以上に「楽しみ!!」が勝って、張切っています。今日はH園のミニ夏祭り。ミニとついているのは、以前はH園全体で夏祭りを開催していたそうなのですが、今では就労支援のメンバーさんは参加せず、ともちゃんのような生活支援のメンバーさんだけで開催しているからだそうです。ともちゃんにとっては、規模は全く関係ありません。大切な楽しい恒例の夏イベントです。今年は、去年の夏祭りで大当りした景品の腕時計を着けて、ハワイアン柄のタオルを持って登園です。
さあ、チケットを持っていざ出陣!! まずは「ミュウPON」から。「ミュウPON」とは小石(本来はコイン)を水の入った水槽に沈めたコップの中に落すお馴染みのゲームです。このゲームを担当するグループ名と小石をポンと落とすところから名付けられた素敵な名前です。順番を待っている間、期待が高まりワクワク。笑顔が出ています。ともちゃんの番になると緊張しながらチャレンジ。車椅子に乗っているともちゃんからは、水槽の上に手が伸ばせないので、筒を使います。筒の中に石を入れて、そっと傾けて石を水槽の中に落します。ところが、石が筒の中で引っかかって、なかなか落ちません。石を落とそうと振動させると、狙いが外れるよー。
それでも、それにめげずに、ともちゃんはチャレンジしました。そして、見事、小石は2個コップに入って景品をゲットしました。ミュウPONを担当されたグループのメンバーさんがそれぞれに賞品を選び、選んだ人の名前の「〇〇さん賞」と名付けられています。ともちゃんが貰ったのは、可愛いイチゴのランチボックスとイチゴのフォーク、〇〇さんはイチゴ柄が大好きだと伺い、大いに納得しました。○○さんと一緒に記念写真も撮りましたよ。
ともちゃんのつむぎbeグループはお馴染みのカフェを出店しています。コーヒーミルのスイッチを入れたり、ミックスジュースのミキサーのスイッチを入れたりする操作が、直径が15cm以上もある大きなボタンを押すだけで出来るように改造されていています。ともちゃんは大きなボタンを抱えて、お店番をしました。その後、またお店を巡ります。「的入れ」は飛行機をスロープから滑らせて的に入れるというもので、ともちゃんは景品としてボールを選びました。ゲーム名は「魚釣り」とありますが、ボールを網ですくい上げるゲームもやりました。最後はみんなで盆踊りです。例年、ともちゃんは盆踊りの頃には疲れてきて、ぼんやりしていることが多いのですが、今年は違います。途中てぼんやり休憩していたこともあって、ニコニコ笑顔で踊りの輪に加わっていました。
(2018/8/19追記)
夏祭りは、H園の夏の恒例イベントとして、ともちゃんが毎年楽しみにしていたものです。夏祭りが終ると、ともちゃんのお父さんの会社が夏休みに入り、家族でのお出かけが始まるというのが毎年の一連の流れでした。ともちゃんが夏祭りのゲームを楽しんでいる様子を見て、「こういう楽しみ、他にももっと無いかな?」と考えて、ゲームセンターのクレーンゲームをやるようになりました。クレーンゲームは、すっかり、ともちゃんの娯楽の一つとして定着しました。
H園の夏祭りは昨年からなくなって、代りに新しい夏のイベントが考えられています。去年はコンサートとH園グランプリという演芸大会が行われたそうです。ともちゃんが参加できていたら、きっとまた、そのイベントを楽しんでいたことでしょう。そしてまた、新しいともちゃんの楽しみがそこから派生していたかもしれません。
ところで、京都では、毎年8月16日の午後8時からお盆の伝統行事、五山送り火があります。お盆の間、この世に戻ってきていた亡くなった人の魂が、再びあの世に帰っていくのを5つの山の山腹に大きな文字や絵を形どった火を焚いて送ります。東山如意ヶ嶽の大文字は特に有名ですね。ともちゃんの家の屋上からは如意ヶ嶽の大文字の送り火が見えます。他の送り火は手前にある山が邪魔になって見えないのですが、この「大」だけが、文字を右側から眺めた、細く潰れた形で、明るく輝いて見えます。京都に越して来た年、ともちゃんの家族は屋上から大文字が見えることが分かって、交代で眺めました。残念ながら、ともちゃんはこの時間帯は寝る前の予定が忙しいので屋上には上がらず、それ以降も大文字を見ることはありませんでした。
しかし、ともちゃんは、火がついていない大文字なら昼間のお出かけで山の正面から見たことがあります。山腹の木が刈り取られたり、火床が並べられたりした大きな「大」の文字が見えていました。2012年の夏の家族でのお出かけです。8月15日には京都御苑から如意ヶ嶽の大文字の「大」の文字を、2日後の17日には金閣寺の駐車場から左大文字の「大」の文字を、それそれ眺めました。
五山送り火を焚くときには護摩木も一緒に燃やします。その護摩木には、一般の人が亡くなった人への供養の言葉や願い事を書くことができます。ともちゃんが亡くなってから、昨年も、今年も、お母さんは護摩木にともちゃんの戒名と思い出を書きに行きました。ともちゃんと一緒に見た大文字と左大文字で燃やしてもらおうと、2ヶ所を巡りました。左大文字の護摩木の受付けは、ともちゃんと眺めた場所である金閣寺で行われおり、大文字の護摩木の受付けは銀閣寺で行われていました。ちなみに、ともちゃんは銀閣寺には行ったことがありません。2014年の夏、家族でお出かけしようとしたのですが、近くの駐車場に空きがなくて、仕方なくこの時は節分で有名な吉田神社に行き先を変更したのでした。
ともちゃんの両親は、今年も、屋上から夜空に浮かぶ斜めに潰れた「大」の文字を見送りました。今年は単眼鏡で覗いてみました。一つ一つの火床から上がる炎を点々として確認することかできました。
昨日まで停滞していた台風がやっと通り過ぎて、今日は青空も覗いています。お父さんの夏休み最初のお出掛けは、少しだけ遠出。米原市にある琵琶湖畔の道の駅「母の郷」です。本来なら、昨日までにお盆の帰省ラッシュは終っているはずだったのですが、台風の影響でずれ込んでいます。京滋バイパスは名神高速道路との合流地点で渋滞するので、それを避けるルートで出発しました。阪神高速京都線で稲荷山トンネルを抜けて山科に出て、京都東インターから名神高速に入るコースです。お父さんの名付けた「キツネの抜け穴」(稲荷山をくぐるトンネルなので)のおかげで、無事すんなりと名神高速に乗れました。
山あいの低地に田んぼがある風景を抜け、高速道路を降りると近江盆地に青田が広がります。近江米の産地です。その中を琵琶湖に突き当るまで走ります。見えてきた琵琶湖の岸辺近くは茶色く濁り、水位は心なしか高いような気がします。と思っていたら、道路際の湖畔の木が途中まで水に浸っていました。いつもは琵琶湖が見えると清々しい気分になるのですが、今日はちょっと怖い眺めです。琵琶湖を左手に見ながら湖畔道路を行くと、すぐに道の駅の標識が出ていました。
ミルクの注入中、ともちゃんは張切るものの大あくびを連発。眠そうです。それもそのはず、昨夜もお父さんと寝室に行った後、大きな声ではしゃいで夜更かしをしていたのに、道中の車の中でも興味津々でしっかり目を開けていました。せっかくだからと琵琶湖を背景に写真を撮ったのですが、車椅子に乗ったまま、目を閉じて眠っていました。でも、お出かけしているので、そのまま眠りに落ちてしまう訳にはいかないとともちゃんは思っていたのでしょう。頑張って何度も目を開けて、お土産コーナーにやって来ると、パアっと笑顔を見せていました。
ここ米原市は彦根市の隣り。ひこにゃんのストラップ類がいくつもありました。すぐにぼんやり顏になってしまうともちゃんに代って、お父さんがちょっと大きめのものを選んでくれました。野菜コーナーでは、ともちゃんのおかずのカボチャとマクワウリも買いました。ともちゃんはメロンが好物なので探したのですが、見当たらなかったので似ているマクワウリにしてみました。「マクワウリ買うわ」の声かけに、フニャと笑ってくれました。ともちゃんは帰りの車でも眠らず、「久しぶりなのでサービスエリアにも寄ってみる?」と訊くと笑顔で答えています。
多賀サービスエリアでもお土産屋さんに寄ってみましたが、近畿地方のたくさんのご当地キティちゃんを前にしんどそうな顔になったので、あわてて彦根城キティちゃんだけを買って引上げました。この後、帰り道で少し眠って、家に帰ると長い昼寝をしました。夜の注入時の吸上げでともちゃんが胃から出血していたことに気が付いて、お母さんは猛反省です。ふだん通園する時は、朝食後少しゆっくり時間を取って、少し眠って出発していました。遠出だからと急いで出発してしまい、楽しみにしていたのに、可哀想なことをしてしまいました。気持ちは逸っても、身体的に無理は禁物です。
ともちゃんの胃からの出血はそのまま治り、よく寝て体調も回復しています。朝も急がず、ゆっくり眠ってから出発するという方針に変えて、元気に残りの夏休みのお出かけを楽しみました。朝ゆっくりなので遠出はできませんが、1日おきに買物も京都観光も楽しみました。
一昨日は楠葉駅前にあるショッピングモールに行きました。去年も行ったところです。今回の目的は、お姉ちゃんに誕生日プレゼントの洋服を買ってもらうことです。お姉ちゃんから「プレゼント何が欲しい?」と聞かれた時に、お母さんと相談して「買物に行って、一緒に洋服を選んで欲しい。」と強く望んだともちゃんは、ずっと楽しみにしていました。25歳の誕生日なので、かわいいだけではなく、ちょっとお姉さんの洋服にするのがポイントです。いつもはピンク系の服が多いですが、今回はあえて外してみましょうか。
「淡いグリーン系のプリントのワンピースはどう?」と、ともちゃんに合せてみました。後ろのデザインがちょっと奇抜で着脱もしにくく、ともちゃんには不向きでした。着やすいことも考慮に入れて、あれこれ迷って探します。ともちゃんはお店をまわるのに目を輝かせています。ともちゃんがちょっと疲れてきた頃、白地に紺のレースがかわいいワンピースを見つけました。前開きで着やすい上に、ともちゃん手持ちのピンクのパーカーやカーディガンと合せると「秋の外出用にぴったり!」と決定しました。映画村に着ていくのが、待ち遠しいです。
一日休養して、今日は京都観光。大文字山の麓の銀閣寺を目指して出かけたのですが、銀閣寺近くの道路には駐車場を探す車が渋滞していて、早々に銀閣寺は諦めました。代りに、節分祭で有名な吉田神社に行ってみることにしました。節分を外した今の時期は、人影もまばらでした。大きな鳥居をくぐって、蝉やカラスの鳴く坂道をともちゃんはニコニコ、お父さんはハアハア、車椅子を押してもらって登り、吉田山の中腹にある静かな本殿にお参りしました。
実は本殿前まで車で行けると分ってお父さんが車を取りに一人で戻っている間、ともちゃんはお母さんと境内から山頂に続く木の繁った山道を覗きに行きました。その時、急に空がかき曇り、風が強くなりました。鬱蒼と茂った木々がザワザワと音を立てています。枝葉の間から覗く空の中を黒い雲が速い速度で流れて行きます。カラス達が盛んに鳴いています。映画のシーンに入り込んだような不穏な空気に、ともちゃんは目を大きく見開いて心配そうな表情を浮かべ、辺りをキョロキョロ。そこへ「車取って来たでー。」。お父さんの声が聞こえて、ともちゃんはパアッと笑顔になりました。良かった、これで一安心。
帰りに、ミルクの注入のために京都市バスの北大路ターミナルにあるショッピングセンターに寄りました。中のファミリーレストランで注入をした後、小さなゲームセンターで少しだけクレーンゲームもしました。キティちゃんはいなかったけれど、リラックマが取れてご機嫌でした。盛りだくさんの夏休みでした。
お出かけシーズン真っ只中というのに、ともちゃんは風邪をこじらせて肺炎で入院していました。10月25日(土)の朝から鼻水がグズグズしていて、夜から熱が出たのですが、26日の夕方には笑顔も出て、熱も37.9℃に下がって来ていたので、このまま快方に向うかなと思いました。しかし、夜には悪寒がするように、ガクガク震えだし、「ウーンウーン」と苦しそうにうめき、心拍数は160台まで上がりました。体温は39.7℃になっていました。27日(月)の朝の体温は37.1℃になっていましたが、かかりつけの大学病院を受診しました。
血液検査の結果、炎症反応が6と高いので、入院して点滴で抗生剤を入れることになりました。ともちゃんはぐったりとして、ウトウトよく眠っています。呼吸状態は悪く、酸素を毎分2L投与しても血中飽和酸素濃度(SpO2)が89くらいに下がることもありました。硬い痰があって、夜中に息苦しくて激しく咳込んだりもしていました。入院してから、28日の夜に再び39.2℃の熱が出ましたが、その後は熱が出ることもなく、抗生剤がよく効いて、順調に回復していきました。
30日からは口からのお粥も食べ始めました。硬くて息苦しかった痰もゼロゼロと浮いてきて、吸引し易くなりました。投与していた酸素もだんだん下がり、木曜の午後には通常の0.5Lに戻りましたが、SpO2は98以上を保っています。「このまま行けば来週の始めには退院できそうですね。」と言われていた矢先、胃から出血しました。ミルクの注入前にチューブの位置確認のために胃液を吸上げると、チョコレート色というより黒色のドロドロの液が上がったのです。こういうことは、家でもたまにありました。ともちゃんの肉体的な負荷が大きかったり、不快だったりした場合に起こったように思います。
今回もしんどかったとか、夜の温度調節が悪くて暑かったとか、そういう理由での一過性のものだろうと思いましたが、先生に相談しました。「一応念のために採血して、貧血になっていないか調べておきましょう。」ということになり、その時に一緒に炎症反応も調べました。貧血は大丈夫で、炎症反応も0.6に下がっていました。そして、先生から「全快ではないけれど、お粥も食べられているし、土曜日に退院しても良いですよ。」と思いがけない退院許可を頂き、退院しました。6日間の入院でした。
今回の入院では、新しくできた地域の支援制度、コミュニケーション支援を利用でき、お母さんが昼食を食べに行っている間、ヘルパーさんがともちゃんの横についていて下さったので、ありがたかったです。コミュニケーション支援は、ナースコールを自分で押せないともちゃんに代って、何か問題が生じた場合にはヘルパーさんがナースコールを押してくれるというもので、ヘルパーさんがともちゃんを抱っこしたりすることはできません。今までなら病室にパンを買い置きしたり、猛ダッシュで売店に走ったりしていましたが、お昼の1時間でお母さんはリフレッシュできました。
家に帰ってからのともちゃんは、ともかく昼も夜もよく眠りました。お粥も食べずに寝ています。家に帰って安心したのでしょう。このままマイペースでゆっくりと過ごさせてあげたいと思いました。入院した時には、11月8日にあるH園のフェスタに参加できるように、それまでには退院して元気になるということを目標にしていました。でも、こんなによく眠るのでは長く参加するのは無理なので、ともちゃんも出演する園のメンバーのステージが終ったら、すぐに帰ることにして参加しました。
午前中昼寝もしてH園に到着したともちゃん、しっかりと目を開けて、全身で様子を感じ取っています。いきなり、M市激辛商店街のゆるキャラ弟分の「ゆるカラッキー」に出会った後、恒例のカフェ「もうちょっとネ」の店番に入りました。いつもの場所で、職員さんや仲間のメンバーさんの作り出す楽しい光景とざわめきを感じ、ともちゃんの表情がゆるみました。「私は入院してしんどい思いをしてたけど、そうや、こんなに刺激的で楽しい世界があったんや。」とばかり、目を輝かせて大きな口を開けて笑っています。ともちゃんは、ぐったりとよく眠っていた時とは見違えるように、生き生きしています。
ご機嫌でお店番をした後は、大好きなお買物。笑顔があふれていました。今年のステージはアナと雪の女王の「ありのままで」をゴスペルグループさんと一緒に歌って踊ります。「ありのままで」は入院する前から、園でも、家でも、今回に向けて聞いていました。職員さんがバルーンを持って上げ下ろしをする中で、ここでも楽しそうに笑っていました。こんなに楽しんでいるのなら、「ここで帰るのはもったいのでは? 次のギタリストさんの演奏も楽しめるのでは?」と後ろ髪を引かれる思いでしたが、無理せず予定通り帰宅しました。帰宅して布団の上に横になった途端、くたーっと眠り込んだともちゃん。病み上がりにはほど良い時間の参加でした。
12月、しかも火曜日からの寒波襲来で最高気温が10℃にも届かず、おまけに冷たい雨まで降っているというのに、ともちゃんはヘルパーさんとドレスを買いに行くことができました。ともちゃんにとっては、凄い快挙です。今年2度目のガイドヘルプによるお出かけは、京都駅にあるデパートに行くとか、阪急電車で大阪の梅田駅に行って、そこのデパートに行くとか、色々と行きたい場所の候補がありましたが、お姉ちゃんの結婚式に着ていくドレスを買いに行くことになりました。お洒落大好きなともちゃんには、心が躍る買い物です。
ともちゃんのガイヘルが「ドレスを買いに行く」と決ってから、お母さんはゲストドレスの下見に忙しくなりました。ともちゃんは、一度に複数の店を回ることは体力的に無理なので、ともちゃんの好きそうなドレスが一番沢山揃っているところを探すためです。デパートやファッションビル、地下街の専門店など、どの店でも事情を話せば、快くドレスの写真を撮ることを承諾して下さいました。それを印刷してドレスカタログを作って、「どんなドレスがいいかなあ。」と家族やヘルパーさんと見ることが、ともちゃんの楽しみになっていました。
お母さんが、偶然、河原町通りで見つけたドレス専門店には、ともちゃんに似合いそうな若い人向けの淡い色のドレスがたくさんありました。ともちゃんのドレスカタログの中に登録されて既に候補に挙っていたドレスも、この店のブランドだったようで、どれも店頭にありました。ともちゃんの2度目のガイヘルの行先はここに決定しました。
最初は、昨年と同様に10月に阪急電車で河原町まで来て、デパートのレストランでミルクの注入をして、河原町で買物をするという計画でした。ところが、9月に予定していた映画村が台風で延期になり、ガイヘルの予定日の2日後になってしまいました。中1日の休養で両方行くのは無理なので、ガイヘルを11月に変更したら、ともちゃんがその直前まで入院。結局、12月になってしまいました。寒さに弱いともちゃんは、12月では去年と同じスケジュールで行くことはできません。介護タクシーでお店の前に着けてもらい、1時間で買物だけを済ませ、迎えに来てもらったタクシーでそのまま家に帰るという日程にしました。
3度目にしてようやく実行できたお出かけ、タクシーの中でお母さん抱っこしてもらっても、ともちゃんはゆっくりと寝てはいられません。気になって、すぐに目が開いてしまいます。そのため、お店でドレスを選んでいる間に力尽きて、車椅子に座ったまま短時間眠ってしまうことが何度かありました。短時間でも充電すると、また目を覚ましてドレスを選びます。最終的には、どちらもカタログでは見ていなかったコーラルピンクのドレスとスモークピンクのドレスのどちらにするかで迷いました。最初は色が鮮やかなコーラルピンクが気になるようでしたが、立体的な生地が可愛いスモークピンクのドレスをしっかり選びました。
家に帰ってぐっすりと昼寝をしたら、ともちゃんは満面の笑顔で起きて来ました。ドレスを買ったことが嬉しくて嬉しくて仕方ないようです。「試着してみる?」とお母さんに聞かれて、「エヘヘ」と返事。ご機嫌でドレスを着ていました。自分で選んだドレス、よく似合います。
今日は朝から雪模様。家の周りには薄っすらと雪が積っています。恒例のH園のクリスマス会、今年はホワイトクリスマス会となりました。ともちゃんは4時に起きてきました。お母さんは、朝の予定を早く済せてからしっかり眠って通園すれば、疲れずにちょうど良いと考えていたのですが、ともちゃんにとっては眠ってる場合ではありません。眠さが勝って思わず寝てしまっても、わずか10分くらいで起きてしまいます。
今年のともちゃんのグループの出し物は、「アナと雪の女王」です。絵本を元に、その場面ごとにメンバーさんが役に扮して写真を撮って、スライドショーとして上映します。ともちゃんの役柄は雪の女王エルサ。もっとも、女子のメンバーは、いずれかの場面でアナかエルサのどちらかを演じています。映画の宣伝でお馴染みのアナとエルサの2ショットを使った表紙は、女子全員がやりたいだろうということで、公平を期すために男性メンバーさんが扮することになっているそうです。
今回は衣装も自分で作りました。ともちゃんには手持ちのブルー系の服が無かったことと、お母さんが偶然入った手芸用品屋さんに「アナ雪衣装に」と書かれた生地が売られていたことから、作ってみようと思い至りました。一番安い生地を組合せて、お母さんが3cm位のとても粗い目でザクザク縫合せました。次は、ともちゃんの出番。プラスチック製の長くてしなるゴム入れ針を使って、お母さんとスカートにゴムを通しました。身頃の装飾デザインを決めて、キラキラの装飾テープも貼りました。
ともちゃんはもう冬ごもりに入ってるので、園でみんなと一緒に写真は撮れませんが、家で自分で作った衣装を着けて撮影しました。アナとのシーンは、職員さんの写真合成にお任せです。一昨日、職員さんから当日の段取りの電話がかかって来てからは、周到に準備してきたクリスマス会が間近に迫ってることが感じられて、大張切りでした。"Let It Go"をかけたり、絵本を読んだりして、エルサの手から氷の粒が飛び出すタイミングで、実際に「蜘蛛の糸」を投げる練習をしました。ニコニコの連続で、大喜びでした。夜も、声を出して笑ったり、遅くまでおしゃべりしたりして、なかなか眠りませんでした。
クリスマス会本番では、眠たくなってもそれはそれで仕方がないと思っていましたが、ともちゃんは元気です。前のグループの出し物、鳴子を使ったリズムとダンスをニコニコ楽しんでいました。自分達がステージに上がると「頑張るよ。」の笑顔。スクリーンに映し出されるスライドショーに合せて、メンバーさんはそれぞれに効果音を鳴らしたり、声を出したりと、ちょっとしたパフォーマンスがあるのですが、ともちゃんも真剣に紙テープの氷の粒を投げることに取組んでいました。最後の"Let It Go"の合唱では、背後て歌い踊る職員さんの気配をキョロキョロ感じて、ニッコリしていました。大成功のステージでした。
Merry Xmas!
ともちゃんの今年最後のお出かけは、JR京都駅にあるデパートでした。お父さんの車で、ドレスを着る時に履く靴を買いに行きました。奇しくも今年の書初めをした頃には、「今年のガイヘルは、このデパートのJR大阪店と京都店の2つに行く」ことを目標にしていました。6月に大阪店の方に行って、2度目のガイヘルはドレスを買いに四条河原町に行ったのですが、(ガイヘルではなく家族とですが)ちゃんと京都店にも行って、今年を締括ることができました。
ともちゃんがいつも履いているスニーカーのサイズは20cmです。実は、このサイズではお洒落な大人の靴がなくて、探すのに苦労していました。女性用の靴のサイズは普通は22cmからで、Sサイズでも21cmからだそうで、20cmは子供用ということになります。「最近の子供靴は随分おしゃれだよ。」という言葉をよく聞くので、探してみました。でも、先が丸かったり、底が分厚かったり、花モチーフが付いていたりと、とてもお洒落なのだけれど「お洒落な子供靴」なのです。
どうするか困っていた時、偶然入った四条のデパートで、母と娘でお揃いの靴を履こうというコンセプトで作られた靴を期間限定で販売していました。神戸のブランドです。当然20cmもあります。デザインはシンプルなバレエシューズの形で、別売のアクセサリーが色々あって選べるようになっていました。これは欲しかった形ですし、アクセサリーが選べるというのも、おしゃれ好きのともちゃんには嬉しい。早速店員さんに事情を話して、京都で常設販売しているところを教えてもらったのです。
冬本番の12月末に買物に行くなんて、ともちゃんにとっては無謀です。でも、このデパートは京都駅ビル西駐車場と直結しているので、家から車に乗り、駐車場からデパートに入れば、屋外を通らずに売場まで行くことができます。平日の開店時を狙ったので、店内もエレベーターも空いていて、寒い日でしたが何とか上手く短時間で買物することができました。
まずは試着をしたともちゃん。20cmで大丈夫ということでした。色は黒色、先に少しラメが入ってキラキラしています。これは、「華やかなフォーマルの場に相応しいものを」とお母さんが見てきたものの中から選んでいました。アクセサリー選びでは、いよいよともちゃんの本領発揮きです。途中疲れてきたらちょっと休憩して、じっくりと悩んで、最終的には大小のパールが沢山付いたゴージャスなものを笑顔で選びました。小さなベージュのリボンも付いています。デパートのチェックの紙袋を膝の上に乗せて、得意満面で靴屋さんを後にしたともちゃんでした。
同じ階のオモチャ売場のレジのところに、東日本大震災チャリティの百貨店限定キティちゃんがあると聞いて、立ち寄ることにしました。本当なら2度目のガイヘルで、デパートにも寄って買いたいと思っていたものです。毎年発売されていて、去年もガイヘルで買いました。今年は、ストラップだけではなくて、それより大きいぬいぐるみマスコットも出ています。ともちゃんに訊いてみると、まずは大きい方にすることに決定。3種類の内からは、しばらく考えて赤い服のキティちゃんを選びました。店員さんから、「キティちゃん、どれも可愛いから悩むね。」と声をかけられて、笑っていました。
今年も例年通り冬ごもり生活を送っているともちゃんです。通園施設の職員さんにも訪問して頂いています。今年最初のお仕事は「新成人を祝う会」のデコレーションの花作りでした。ともちゃん自身も6年前に祝ってもらいましたね。薄紙を重ねて折りたたんで、真ん中を縛って、両側を開いていくという定番の紙の花です。最近は100円ショップで広げればよい半完成品が売られているとかで、ともちゃんは職員さんと一緒に花弁を広げました。その時のBGMにと、今年の新成人を祝う会の歌「西野カナのbest friend」のCDを持って来て下さいました。
DVDプレーヤーで聴きながら、歌詞を詳しくは知らない職員さんとお母さんが「歌詞知らんなあ~。テレビ画面に歌詞が出たら口ずさめるのにね。」、「カラオケみたいにね。」と話していると、カラオケという言葉にともちゃんが反応しました。目を輝かせてニコニコしています。「ともちゃんカラオケ行きたいんや!」。笑顔で「ははは。」と答えています。その後も、別の話をしている時には、ぼんやりした表情でも、「最近のカラオケはね、」とカラオケの話題が出ると笑顔で話によってきます。よし、今年はカラオケにチャレンジしよう!!
今年の書き初めにも「カラオケ」と書きました。お姉ちゃんとの電話でも家族でカラオケに行ってみようかと話しました。そんな時に、職員さんからWiiでカラオケが出来ることを聞きました。お父さんにWiiでカラオケが出来るようにしてもらいました。ともちゃんは、それまでぼんやりしていたのに、Wiiにカラオケをダウンロードして準備が始まると、俄然元気になってニコニコ、大喜びしています。とりあえず、お試しについているカラオケ「大きな古時計」をやってみると、ともちゃんは「???」。どうやら、思っていたのと違うみたいです。昨年のクリスマス会でお馴染みの「Let it go」をダウンロードすると「これ!これ!」と笑顔で答えていました。
ともちゃんのカラオケの楽しみ方ですが、もちろん、歌詞をちゃんと歌うことは出来ません。でも、音楽が鳴って、抱っこしてくれている人が歌っているリズムを感じて、気分が乗ってくると、ニコニコ笑顔が出てきます。歌声に合せるように、「アハハ、アハハ」と声を出して笑うこともあります。歌うように、「ハア~、アー」と声を出すこともあります。こんな風に、ともちゃんはカラオケの楽しみ方を沢山持っているのです。
Wiiのカラオケは、歌詞画面の背景にMiiで作った似顔絵のキャラクターが歌って踊ります。ともちゃんのMiiには、最初に作った髪の毛が短いともちゃんがいるのですが、最近のお団子髪のともMiiも何人か作って、沢山のともちゃんがマイクを持って踊るので、楽しさ倍増です。ともちゃんは、普段はお母さんと2人でカラオケをやっていますが、今日はヘルパーさんと一緒にカラオケをしました。ヘルパーさんにもMiiで自分の似顔絵を作ってもらいました。抱っこしてもらって、一緒に楽しみました。ともちゃんは「チェリー」と「スマイル」の時には、一緒に歌うように声を出していました。
(2017/11/3追記)
ともちゃんのカラオケブームは、春が来てお出かけシーズンの到来とともに薄れていきました。結局、カラオケボックスには行くことはありませんでした。ともちゃんがWiiのカラオケでよく歌ったのは、最近のH園のイベントで何度も練習して、みんなで歌った「恋するフォーチュンクッキー」、「Let it go」、「スマイル」でした。
ともちゃんが家でカラオケを楽しんでいる頃、ともちゃんの通うH園のともちゃんのグループでは「花は咲く」をみんなで歌ってNHKに応募しようという話が持ち上がっていました。「花は咲く」は東日本大震災の復興支援ソングで、~100万人の花は咲く~として、NHKが今もずっとミュージックビデオを募集しています。ともちゃんは冬ごもり中なので、今回はH園でのミュージックビデオの撮影会に不参加でも仕方がないと思っていたのですが、職員さんが訪問して下さる時に、ビデやオカメラを持って来て下さいました。理学療法士さんも一緒に座位保持椅子を持ってです。
今年は、冬ごもり中の職員さんの訪問日に「お家でも作業がしやすいように」と、都合がつけば座位保持椅子を持って理学療法士さんも一緒に来て下さっています。現在、ともちゃんの家には、座位保持椅子はありません。活動も生活も抱っこが基本です。ともちゃんが小学生の頃には、座位保持椅子も色々と検討していましたが、結局お母さんと2人の家での日常生活では、抱っこが一番便利で安心、落着く形になっていました。H園では座位保持の車椅子で活動しています。「訪問でも、園でのように活動しやすい姿勢でしっかり手を動ごかせたらいいね。」というご配慮です。
1月28日に初めて座位保持椅子に座って訪問活動をしました。H園での節分イベントで使う鬼の福笑いを作ります。ともちゃんは眉毛を担当。クレヨンを選んで、ニコニコご機嫌で作業をしていました。その後は、タブレットで遊びました。タブレットのペンを手に固定してもらって、肘をタオルで吊ってもらうと、ともちゃんがごく少し手を動かしただけでも絵が描けます。こちらも楽しそうにしていました。2月25日は座位保持椅子で創作クラブのケーキデコレーションを楽しみました。ともちゃんはとても眠くて、椅子に座ったまま、目を閉じてウトウトしたりもしながら、頑張って仕上げました。ケーキデコレーションが終るころから目が覚めて、笑顔も出ています。タブレットではにこやかに遊んでいました。
さて、「花は咲く」の撮影会に備えて、ともちゃんは「花は咲く」の動画を見て、お母さんと事前に練習していました。いつものリビングを花で飾りつけてもらって、H園のフェスタで作ったお揃いのTシャツを着て準備は整いました。カメラマンは理学療法士さん。まずは、職員さんに抱っこしてもらって撮影です。練習の時は笑っていたのに、ともちゃんはちょっと緊張したような、おすましの表情です。座位保持椅子に座って、テレビをつけると、ちょうど羽生選手が「花は咲く」の曲に合わせて演技をしていました。気分も高めて、次は椅子で撮影を済ませました。やはり、緊張した表情でした。撮影が終ると、椅子に座ったまま、ほっこり笑顔を見せてくれました。どんなミュージアムビデオになるか楽しみです。
(2017/12/17追記)
ミュージックビデオは、H園でみんなが歌っている横に、当日来られなかったメンバーさんの動画を一緒に流すという計画だったそうです。でも、結局上手くいかなくて、「ごめんなさい。」ということでした。
残念ですが、元々参加は諦めていた撮影会だったので、訪問で撮影会をして頂けただけでも、楽しかったです。おまけに、この年のクリスマス会の出し物のスライドショーでは「花は咲く」のともちゃんの写真を大きく取上げてもらって、嬉しかったです。
ともちゃんのグループのミュージックビデオは2015年7月27日の「明日へ1min~100万人の花は咲く~」の中でめでたく放映されました。ともちゃんのグループの出番はほんの少しでしたが、ともちゃんはお母さんと一緒にテレビを見て楽しみました。
H園のともちゃんのグループでは、年度末に一度ボーナスが出ます。仕事として、「まいどレーヌ」(マドレーヌの商品名)を作って販売したり、園芸で栽培した作物を販売したり、イベントでカフェを開いたりして、得られた1年分の売上げから材料費などを差引いて、メンバーの人数で割った金額をボーナスとしていただきます。自分で働いて得た嬉しいお小遣いです。そのお小遣いで早速ショッピングを楽しもうと、ボーナス支給日の翌日にプチ外出として昨年秋にオープンした大型ショッピングモール「イオン桂川」への外出が計画されました。訪問に来てもらった職員さんからその話を聞いて、ともちゃんは目を輝かせていました。
しかし、お姉ちゃんの結婚式を控えているので、お母さんは慎重になっていました。それで、「その日が暖かくて、ともちゃんが元気にしていれば参加します。でも、寒かったり、少しでもともちゃんの状態に不安がある場合は残念ですが諦めます。」と応えました。ともちゃんは諦めません。訪問看護師さんやヘルパーさんが来られてプチ外出の話になり、「イオン」という単語が出ると、ともちゃんはウトウト眠っていても耳聡く聞きつけて目を開けます。笑顔で首をもたげて、「行きますよ~。」とアピールしていました。
ある夜、寝室でお母さんと「結婚式の準備、着々と進んでるなあ。後はネックレスだけやね。」と話をしていたともちゃんが大きな口を開けて、満面の笑顔で大きな声で話しかけてきました。「結婚式行くの楽しみやな。」、「・・・」。「結婚式の準備、ネックレスも買おうな。」、少しにっこり。「あっイオン行きたいなって言うてんのや!」、「アアーン、アアー」とニコニコ。「そうか!イオンでネックレス買いたいんや!」、「アハハハハ!」と満面の笑顔。ともちゃんは「プチ外出でネックレスを自分で買うぞ。」という大いなる野望を抱いていて、それを訴えていたのでした。
今日は、ともちゃんの願いが叶って良い天気。ポカポカと春の訪れを感じさせてくれます。冬ごもり明けの初外出にして初通園になるともちゃんは、朝から張切っています。職員さんに迎えに来てもらうと笑顔、ショッピングモールに着いて仲間のメンバーさんの声を聞くと笑顔。やはりH園の雰囲気は嬉しいようです。ともちゃんはゲーム班。一緒にプリクラを撮って、メンバーさんのエアホッケーを笑顔で応援して、みんなで行くとワイワイとこういうことも楽しいね。自分はクレーンゲームでキティちゃんを取って、帰りには念願のパールのネックレスも買いました。帰りに左手でキティちゃん、右手にネックレスも持ってご機嫌でした。今シーズンも幸先よく幕が上りました。